高齢者が熟睡できる工夫をしよう
目 次
友人宅の困りごととは
知り合いの女性B子さんがこう嘆いていました。
「うちのおばあちゃん、布団に入るのが早くって」と。
「早いって、何時ごろ?」と私。
「そうね、7時半頃。遅くても8時位かしらねえ」。
早寝はそれでいいらしいのですが困るのが夕飯だとか。
B子さんはフル勤務していて、月1回の職員のミーティングがあると
帰宅が遅くなるんだそう。
そんな時には帰り道のスーパーで作り置きの総菜を買って帰り、
それをお皿に盛って食卓に出すんだそうです。
でも、そんなB子さんの多忙さには関係なく、一家の夕飯は
7時と決まっていて、おばあちゃんは「おいしいね」と
喜んで完食し、自分の部屋に引き上げるのだそうです。
さて、B子さんたちが夜の時間をゆったり楽しんでいると、
おばあちゃんがトイレに起きてきて、
「寝られないんだけど」と嘆きながら、それでも自室に引き上げて
いきます。
問題はその後。
夜半にもトイレに2度ほど起きるんだそうです。
その後、すんなり眠ってしまうこともあるものの、
時には廊下の掃除をしたり引き出しの整理を始めるんだそうです。
若い世代の家族にはこれがこたえるらしいです。
「トイレにも自分で行くし、徘徊するわけでもないので、
それは助かるんだけど」と言いつつも、B子さんは困惑顔をします。
統計によれば、日本人の5人に1人が睡眠になんらかの問題を
抱えているようです。
高齢者の睡眠の特徴とは
- 就寝時間が早く、朝早くに目が覚める。
- 眠りが浅く、熟睡感が少ない場合がある。
- 途中で覚醒する回数が多い(トイレなど)。
- 寝つきがよくない場合が多い。
高齢者がすっきり眠れない原因
・日中の活動量が低下している
外出や運動量が減るため、することがないのでぼんやりとして
昼寝することが増える。つまり、昼と夜が逆転してしまう。
・体内時計が変化する
メラトニンというホルモンの分泌量が減ることで、
朝起きて夜眠るというこのサイクルが壊れやすい。
・生活習慣病などがあって深く眠れない
身体に不快感があったり、痛い個所があるとこうなりやすい。
また、主治医から処方された薬の作用で不眠になることもある。
高齢者がよく眠れないとどうなるか
- 日中の活動意欲が低下する
- 転倒リスクが増える
- 免疫機能が低下する
- 認知機能が低下する
たかが睡眠、されど熟睡
高齢者によく眠ってもらうために次のようなことに気を付けよう。
昼・夜のメリハリをつけることが大切
朝、起きたら太陽を浴びる、
日中の活動量を増やす。
そのためには、部屋着や寝間着からきちんとした服装に着替える。
洗顔、歯磨き、整髪をきちんとする。
体を動かしたり人と会って話をする
これらによって心地よい疲れが得られ、
夜は自然と眠れるようになります。
夕方以降は激しい運動を控える
寝る時間帯になっても興奮状態が続いてしまい、目が冴えてしまいます。
寝る前にカフェインを摂らない
カフェインには覚醒作用があり、寝つきが悪くなるだけでなく
睡眠の質を低下させます。
テレビ、スマホは寝る1時間前まで
これらは脳を刺激するので、眠くなりづらくなります。
睡眠の1時間前までに入浴を済ませる
禁煙する
昼寝の注意点
適度の昼寝は有効です。
ただし、午後3時頃までとし、1回の昼寝の時間を短くし、
20分~30分にとどめましょう。
眠気がないのに早い時刻から布団にに入るのをやめる
夕食後はすぐに床に就かず、家族との団らんや趣味の時間を
持つなどして、遅めに就寝しましょう。
早く寝るとそれだけ早く目が覚めてしまいます。
もし、布団の中に入っても眠れないようなら、一度床から出て
軽いストレッチなどをしましょう。
|
高齢者お役立ち動画
「チャンネル登録」をよろしくね!