高齢女性はもっと身を飾ろう。それが認知症予防になるんです
知り合いにヨウコさんという女性がいます。
もう、80歳を超えているでしょうか。
長年教員生活をしていて、
周りから見てもいかにも頭が切れそうな女性でした。
そして、彼女の風貌はまさに威風堂々。
自信に満ちていました。
時には傲慢ですらあったほどでした。
そのヨウコさん、定年退職して数年で旦那さんにも先立たれ、
一人ぼっちになってしまいました。
平素から出世ぶりが自慢だった2人の息子さんも
都会に住んだままで、帰郷もままならないのです。
いつかこんなことをこぼしていました。
「せめて2人のうち1人は近くにいてもらうべきだった」と。
大きな屋敷にひっそりと住んでいたんですが、だんだんと
世間とも没交渉になっていったようです。
そのヨウコさんを、スーパーで見かけたんですね。
彼女は前方から買い物カゴを提げてやってきたので、
明らかに私の存在に気づいたはずです。
一瞬ではあったものの、ハッとしたように思えました。
なのに、クルリと方向を変えて離れた棚の方へと行って
しまったのです。
そのヨウコさん、現役時代の威勢のよさはどこへやら、
なんとも冴えない風貌だったのです。
化粧気はなく、服装もあまり構いつけず、体格もなんだか
ひとまわりも小さくなったようでした。
そこで私は考えました。
気持ちをシャンとさせるには緊張感が大事で、
その手段としての化粧も大切なのではないかと。
でも、高齢なのでやたらと濃い化粧は似合わないでしょう。
さりげなく、といったものでいいと思います。
目次
「年甲斐もなく化粧なんかしちゃって」
私の住む農村地域では、「高齢者は地味であるべき」といった風潮が
根強いと思います。
特に配偶者を失った女性には、世間の目が厳しいようです。
「年甲斐もなく」とか
「色気違いかね」といった、
無言ではあるものの非難の声や視線が強いです。
なので、服装といえばゴチャゴチャしたくすんだ色の洋服、
デザインも没個性的なものへと舵を切らざるを得なくなってしまいます。
そこで、化粧をすることの効用、特に高齢女性について
調べてみました。
最近は、シニア世代向けの化粧品も増えているようです。
「自信がない」「面倒だわ」という方は、
完璧なけしょうでなくてもいいので、部分的にやってみたら
いいと思います。
たとえば、口紅を引くだけでも気持ちが前向きになるし、
第一、顔が華やかになって印象が違ってきますから。
高齢者の化粧に身近な人が賛同してあげてね
高齢女性が化粧をする場合に最も恐れるのは、
身内の人の視線です。
なので、ご家族も「素敵になったね」「いつもと違うね」と声をかけて、
ご本人の後押しをしてあげましょう。
そして、「年寄りだから」といって安物の化粧品を提供
しないでいただきたいのです。
できる範囲でいいので、名前の通った会社のものにしてください。
たったこれだけのことで、高齢女性は励ましを感じ、
生きがいの1つになるかも知れないのです。
これが「老化予防」や「認知症予防」につながってくれれば、
なんとたやすい投資だろうと感じるはずです。
お化粧と長寿の関係ってあるの?
はい、大ありです。
高齢になっても化粧を忘れない女性には、
いいことがいっぱいあるのです。
しかも、化粧を続けることで、健康で長生きできるのです。
4つの観点から考える高齢女性の化粧の効用
1)心への影響
気持ちが前向き
幸福な気持ちになれる
2) 脳への影響
化粧品を選ぶ
化粧品を使うことで軽い運動
五感や顔、手の感覚に刺激
仕上がりに喜びを感じる
自信につながる
3)身体への影響
化粧と言う行為によってさまざまな筋肉を使うので、
握力などの身体機能にいい影響を及ぼすことができる
4)口腔への影響
化粧をすることで唾液の分泌が促され、口腔ケアにも良い影響を与える
参考:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/tyojyu-biyo/kesho-oshare-kenko.html
メイクセラピーとは
化粧療法(メイクセラピー)とは、化粧によって生活をより豊かなものにすることを目指す療法です。 介護福祉の分野では、認知症や介護の予防・改善、ADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)の維持・向上などを目的として化粧療法が行われています。 ... その結果として、健康寿命を伸ばしたり、認知症を防いだりする効果が期待できるのです
最後までお読みいただき、ありがとうございました。